2011年10月31日月曜日

アスペルガー症候群特性の「傾向と対策」作成作業フロー

私が行っているアスペルガー症候群特性の「傾向と対策」をつかむ方法を、作業フローとして図示※してみました。



作業フローは、Google Docsを利用して作成しています。こちらから元データにアクセス&コピーしてご自分用にカスタマイズすることもできます。


私の作業フローは、「他者からの評価」と「対策の結果」からフィードバックを得て、自分自身が認識している傾向と対策を補正していくことにポイントを置いています。

そのため、この作業フローを効果的に実施する為には、何かと相談できる他者(家族、友人、会社の人、医療専門家、支援者など)との関係作りが大切になってくると思います。






※作業フローの描き方は、IT業界でよく使われるDFD(データ・フロー・ダイヤグラム)に準拠しています。円形が作業(処理)、四角形が文書などの情報(データ)、矢印が情報の流れ(フロー)を表します。情報の流れは、円形に向かう矢印(→○)が情報のインプット、円形から出る矢印(○→)が情報のアウトプットを表します。

2011年10月28日金曜日

心理検査結果と経験から考えるアスペルガー的特性の活かし方と補い方の概要

これまでに心理検査結果からポジティブ/ネガティブ評価の分類を行い、過去のアスペルガー的経験から私の特性を観察しました。これら二つの分析結果を受けて今回は、私のアスペルガー的特性の活かし方と補い方を仕事と生活の両面から概略をつかもうと思います。



二つの分析結果から、まず仕事面においては、専門的技術者(テクニカルスペシャリスト)としての仕事に集中することが、特性を活かし、補うことに繋がると考えています。
生活面においては、回復と実践の二段階の対応が必要と考えます。第一段階は、休養による過労の回復と、安心できる人間関係(妻や友人達)を基盤とした心的外傷からの回復です。そして第二段階は、失敗を繰り返さない(自他を傷つけない)ようにするソーシャルスキルの習得です。時間のかかる心的外傷からの回復を兼ねてソーシャルスキルの習得には、安心出来る人達に相談し、頼ることが助けになると考えています。



仕事面において、テクニカルスペシャリストとしての仕事に集中することは、一貫してIT技術者として仕事をしてきたバックグラウンドを活かすことでもあります。しかし、今まではIT技術者でありながら、対人折衝に大半の時間を使うポジションで仕事をしていました。そのポジションでは、ある程度の成果を出すことができ、自己肯定感を向上させることもできた一方で、強いストレスを抱えやすく、時として心的外傷を負うこともありました。

そのため、一定範囲の仕事を切り出して受けやすく、特定の目標に対して合理的に技術を駆使して問題を解決
することが求められるテクニカルスペシャリストとしてのポジションでキャリアを積んでいくことにしました。

このポジションでの仕事は、技術進歩に対応して新しく習得する事が多い事も特徴的です。しかし、心理検査の結果では、新しい学習場面での対応力や法則性の読み取りに強みが見られ、経験的にも継続的学習はむしろ楽しく、自分自身の強みとして実感が持てているため、適性があるだろうと考えています。



生活面においては、強みを活かすことよりも周囲に頼り、特性を補うことが多そうです。

第一段階では、今現在の生活が再就職に向けてのストレスで頑張りすぎていないか、妻と相談しつつ適正な負荷に調製して過労から回復していきます。経験から過労への対処は大切だと思っています。疲労が重なり体調を崩すと特性の弱みとなる部分が多く現われてくるためです。
過労がある程度癒えてきた所で、親しい人達に再就職について相談したいと思います。他者に頼り、それが許される体験を積み重ねることで、心的外傷から徐々に回復したいと思います。

第二段階である失敗を繰り返さないためのソーシャルスキルの習得では、拙速にならず、長期間のスパンで対処して行く方針を取ります。なぜなら苦手な事なのですから時間がかかるのは当然ですし、拙速に習得しようとして執拗に対策を立てていっても、絵に描いた餅のように食べられないものになってしまうからです。
但し、ソーシャルスキル習得にあたって、専門家(カウンセラー)の力を借りるかは、少し悩みどころです。経験からカウンセラーも他の専門職と同様、スキルにバラツキがあり、アプローチによって相性もあるためです。
そこでひとまず、このブログに書いている自己分析について親しい人達に相談し、対処することの優先順位を決めて少しずつ学んで行きたいと思います。カウンセリングについても妻に一旦相談するとして、さしあたり妻から耳たこのように言われている健康管理について夫婦二人三脚で歩んでいきたいと思います。



今回の考察を通して、仕事と生活両面での方向性とその速度が見えてきました。また自分一人での分析や対策だけではなく、親しい人の助けを借りることが大切であることの認識が深まりました。
自分が向かう所が見えれば、対策も立てやすく、人にも相談しやすくなります。過労の回復と健康管理が大切なスタート地点あることも再認識しましたので、最も親しい人である妻と相談しつつ、歩みを進めたいと思います。

2011年10月25日火曜日

アスペルガー的仕事特性の把握と改善レシピ ~ 心理検査結果と似たタイプの人達を参考にして


仕事のやりかたを改善するために特性を把握しようしても過大評価や過小評価をしやすいようです。
そこで今まで一緒に仕事をした自分と似たタイプの人達の特徴をまとめて、間接的に自分自身の特性把握と改善案を考えてみました。
また、特性把握にはアスペルガー症候群の確定診断に用いられた心理検査結果報告書も参考にしています。

【自分自身の特性】
  • 高い自己像と現実のギャップ
    • ハイパフォーマーであっても自分の能力に満足せず、劣等感に悩んだり、スキルアップに励む
    • 仕事量や難易度を過大または過小に見積もりやすい
    • 競争心が強く、他者に対して辛辣になる
  • 特定の状況下での高い成果
    • 上下関係や役割が明確な場合、強いリーダーシップを発揮して高い成果をあげる
    • 明確な目的と適切な目標値を与えられた場合、高い成果を発揮する
    • 関心分野の仕事に対して熱意と高い集中力を持つ
  • 期待される役割と自己認識している役割の相違
    • 自分の役割を超える事柄に対して強く自己主張する
    • 期待されている役割を簡単な仕事として軽視しやすい
    • 他者の役割に干渉を加える(干渉が負荷になって過剰労働しやすく、コミュニケーションも阻害されやすい)
  • 自己主張の強さ
    • 自己主張に強く固執し、反論の余地を与えない
      • 言語表現力が高い場合は、緻密な論理展開で主張を貫く
      • 言語表現力があまり高くない場合は、威圧的に主張を貫く
    • 自己主張に一致する事柄を過大評価しやすい
    • 自己主張に反する事柄を過小評価しやすい
    • 自己主張に反する他者への攻撃性が高い
    • 自己主張を貫けない場合、士気が著しく下がり、しばしば非協調的態度を取る
      • 現在のふくろうは二次障害から自己主張が弱くなっているため、この傾向が強いかもしれません
  • 目的達成への強硬な姿勢
    • 目的達成の為には自他共に対して厳しい
    • 目的達成の障害に対して強い攻撃性を見せる
    • 目的達成の為には、しばしばルールを破り、破ったことに対して論理的に正当性を主張する(俺ルール)
  • 失敗や誤りに対する姿勢
    • 強く固執していた自己主張であっても、一旦誤りや思い込みに気づくと憑き物が落ちたように固執しなくなるが、その理由について十分な説明を行わない(周囲からは一貫性が欠如して見える)
    • 執拗な原因究明を行うが、自分が最終責任を取ることは回避する(失敗から真に学ばない)
    • 過度の懲罰的行動を自他に対して取ることがある
  • 他者(人や組織)への過度の期待と対人希求性
    • 他者に、こうあるべきという固定的なイメージを持ち、これに反する事に厳しい
    • 面倒見は良いが、厳しすぎる指導で疎まれることがある
    • 期待に応える他者や自分を信頼する他者に対して、無防備な信頼と感情移入、過大評価をしやすい
    • 期待に応えない他者や自分を信頼しない他者に対して、冷徹な批判と過小評価をしやすい
    • 期待に応える他者や自分を信頼する他者が見つからない場合に孤立しやすい
  • 仕事と私生活の境界の曖昧さ
    • 過剰労働に陥りやすい(体調不良を起こしやすい)
    • 気分転換が出来ず、ストレスを蓄積しやすい(精神疾患を患いやすい)

まとめた内容を概観すると、自分自身にもよく当てはまるようです。
ここから導かれる改善案には次のような事があげられそうです。

【改善案】
  • 自己像の補正
    • 客観的な資料に残して自他が評価できるようにする
    • 自己のパフォーマンスを他者から評価してもらう
  • 成果をあげられる状況で仕事をする
    • 顧客と自分といった明確な役割下で仕事をする
    • 特定範囲の仕事を切り出した形で仕事を受ける
    • 自分の関心分野を見極め、そのスペシャリストとなる
      • スペシャリストであれば、役割も明確にしやすく、特定範囲の仕事を切り出しやすい
  • 役割認識の補正
    • 一般論で自分の役割を振り返り、自分の役割に集中する(オーバーコミットメントしない)
    • 役割が不明確な場合は、意思決定権を持つ人と逐次コミュニケーションを取りつつ仕事を進める
    • 他者の役割については、アウトプットをインタフェースとしてプロセスには干渉しない
    • 可能であれば、役割を文書化して役割の認識を共有する
  • 自己主張に柔軟性を持たせる
    • 最初に他者の主張を確認し、これに自己主張を統合(すりあわせ)する
    • 自己主張を文書や図で表し、他者からのレビューを得やすくする
    • 予め目的を明確化し、自己主張が目的に合致するか確認する
    • 他者の主張や反論が誤っていると思われる場合は、1)誤りを指摘する価値、2)自分の指摘の妥当性、3)発言してよい状況や役割かを考慮して発言する
  • 目的達成の手段は慎重に選ぶ
    • 目的達成による成果の大きさに応じて厳しさにさじ加減を行う(さじ加減が苦手なら得意な人に頼る)
    • 目的達成の障害に対して攻撃よりも交渉や譲歩の道を探る(交渉や譲歩が苦手ならば得意な人に頼る)
    • 独断でルールを変えず、上位の意思決定者に理由とルールを変える効果を提案して、その決定に従う
  • 失敗や誤りは影響に応じて対処する
    • 目的に対して大きな影響を与えない失敗や誤りに対しては自他ともに寛容になる(例えば笑いのネタにする)
    • 他者に大きな影響を与える自分の失敗や誤りについては説明責任(原因と改善策)を負う
    • 失敗から学ぶことに重きを置き、懲罰的行動は自他共に対して取らない
  • 他者に期待するよりも頼る
    • 自分も不完全な人間であることを振り返り、「○○であるべき」という見方を避ける
    • 自分が思う「その人のため」の指導より「その人や組織が欲している」指導を行う
    • 自分が頼られることの嬉しさを振り返り、他者に頼る
    • 誰しもが不完全な人間であることを振り返り、良くも悪くも絶対的な評価は避ける
  • 仕事と私生活の境界を明確にする
    • 仕事のための人生ではなく、人生のための仕事だと振り返る
    • 日記を書いて一日の出来事を清算する
    • 家族や友人との時間を大切にする
    • 自分の関心分野の趣味の時間を大切にする

改善案を書き出しただけですと描いた餅(仕様書)ですので、それぞれの改善案を実行するためのソーシャルスキルを定義して練習(実装&テスト)していくと良さそうです。
あと心理検査結果報告書で示された評価間の因果関係を明らかにして、改善を阻害する項目に対処していくのも良いかもしれません。

2011年10月22日土曜日

アスペルガー症候群確定診断時の心理検査結果分析(強み弱み凸凹色分け)

アスペルガー症候群の確定診断に用いられた各種心理検査結果の報告書です。
ポジティブな評価(強み:凸凹の凸)は青色ネガティブな評価(弱み:凸凹の凹)は赤色で色分けし、自分の傾向を見えやすいようにしました。心理検査を受ける予定の方が内容を推測できると、その人にとって正しい検査が出来なくなるかと思いますので、一部情報はカットしてあります。

2011/12/05追記:
  • WAIS-IIIの下位評価項目はWikipediaにも掲載されており、かつ重要な情報というお話しを伺いましたので、下位評価項目を追記しました。
  • タイトルが冗長だったので変更しました。


【WAIS-III】
 言語性IQ=140
 動作性IQ=113
   全IQ=130(最優秀レベル130~)    discrepancy=27↑

言語理解=136)
・(単語=18)抽象概念操作能力が高く、難しい言葉の意味も良く理解している
・(類似=17)上位概念や言葉の本質を捉えている
・(知識=13)学校教育で身につけた知識も高度なレベルで定着している
・(理解=19)言語表現力や一般常識・知的な判断が大変優れている

作動記憶=107)
・(算数=13)長い文章を聴いて理解し、暗算で計算する能力が高い
・(数唱=16)単純な数字の記銘保持再生能力が優秀
・(語音整列=5)2個以上の聴覚刺激を記銘し保持再生することが苦手であり、不器用な面がある

知覚統合=112)
・(絵画完成=9)視覚的注意集中がやや低く、たいていの人が眼に入るような事を見落としていなり、気づかなかったりすることがある
・(絵画配列=13)前後から推察する事が得意で、状況の文脈や前後関係・空気を読み取る事が出来る
・(積み木=13)物事を分析し統合する能力が高い
・(行列推理=14)視覚情報の法則性を読み取り、推理することに優れている

処理速度=113)
・(符号=11,符号再生満点)眼と手の協応動作は、平均以上のレベルで、新しい学習場面でも正確に視覚情報を取り込み、素早くこなすことが出来る
・(記号=14)必要な視覚情報を素早く抽出する能力が高く、事務処理は平均より高いレベルでこなすことが出来る


【WAIS-IIIまとめ】
知的能力は非常に優秀なレベルですが、2つ以上の事柄の同時処理が苦手な点が顕著です。また、たいていの人が気付くような事象が眼に入らない面があります。処理速度も平均以上で、言語能力は高く、論理的思考にも優れているにもかかわらず、実際の生活場面では、不器用な面が際立ってしまうと推察されます。

【ロールシャッハテスト】
・物事を判断し行動に移す時、感情に任せて決めてしまう時と、いろいろ考えあぐねて決められず時機を逸してしまう時がある
・行動に一貫性が無く、失敗から学ぶことが少ない
・精神活動性は平均レベル
・相手の意図を汲んで、適切な言葉で細部にわたり説明することが出来る
・細部まで良く注意が行き届き、把握することが出来る
・知的能力が高い
・他者に対しての警戒心が強い
・基本的安全感が脅かされている状態が慢性化している
・常に人の思惑を気にする傾向が慢性化している
・対人希求性が高い
・人に対しての期待が大きい
・外界に対して観察力が鋭い
・全体を常に良く目配りしている
・非常に独りよがりなものの見方や考え方に固執する傾向がある
・複雑な感情刺激が渦巻くような場面では、被害的になることがあると推察される
・抑うつ感と同時に不安感が非常に強くなる点が特徴的
・人との距離が近くなると不安が強くなる点が特徴的
・対人希求は強いものの、関係が深くなると不安も強くなり、安心して人と関わることが出来ず、落ち込むと不安に苛まれるという傾向があり、穏やかな心持ちで暮らすことがなかなか出来ない
・積極性や意欲は潜在的にはあるものの、思考がまとまらず、知性化防衛や反動形成をしばしば用いるため、人との関係が不安定でイライラ感が常に高い状態
・人に対してこうして欲しいと言う欲求を持ちながらも、自分から働きかけることが出来ずに、期待通りに行かないことに恨みを抱きがち
・対人関係では自己主張が出来ず、他者と協調的に関わることが出来ない為、恣意的な思い込みや、関係念慮を抱きやすい面がある
・感情刺激に対して混乱を引き起こされやすい点が特徴的
・感情を出すと同時に不安に襲われる面があり、気持ちを表明すると同時に自己嫌悪や不安が襲ってくる体験を積み重ねやすい
・不安定で自己存在感が脅かされがちであることが推察される


【AQ-J:自閉症スペクトラム指標】
自閉症スペクトラムの可能性が高いと言えます。特に、コミュニケーション能力とソーシャルスキルが低いと強く自覚しています。

【バウムテスト】
・自分と他者との境界線があいまいで、自分を守ることが下手な人であることがうかがえる
・怒りを内面に溜め込みがちであり、対処能力が低く、現実適応能力が制限されていることが推察される
・要求水準が高く、自我肥大傾向も潜在的にあることがうかがわれる

【PFスタディ】
・欲求不満場面ではほぼ平均的な対応をする事が出来る
・起きた出来事に対して感情的に反応することが多く、その後に、すぐに自分で何とかしなければと言う自罰的問題解決に走る傾向があり、必要以上に自分で何とかしないといけないと焦燥感を募らせ、空回りしがち
・必要な言い訳や申し開きが出来ず、自己主張や自分の意見表明が出来ないため、非常にストレスがたまりやすい傾向がある

【SCT】
・自己否定感が非常に強い
・希死念慮を抱えている
・絶望的な気持ちを抱えている
・父母への否定的な感情が強い
・妻には依存している面と逃げ出したい位の気持ちがせめぎ合っていることがうかがわれる
・自分の能力に対して、自信と自己卑下がないまぜになっており、自己達成感がない
・将来に対してITのスキルアップに対しての意欲はあるものの、投げやりな気持ちもあり、不安定な感情を抱えている
・対人関係は狭く、孤立した状態が幼少期から続いている
・不眠傾向が強く、心身共に健康感がない


【心理検査まとめ】
非常に知的能力の高い人です。集中して一つの事に打ち込むことは出来ますが、2つ以上の事を同時に処理したり、注意を上手く配分するような事が求められる現実場面では、うまく立ち回れない不器用な面があります。感情刺激に左右されやすく、傷つきやすく、デリケートな感受性を備えています。しかし自己主張が出来ず、感情を表そうとすると自己嫌悪や不安に襲われてしまうために、対人関係では警戒心を強め、ますます自分で世界を狭めてしまうと言う悪循環が続いています。対人関係の不得手さの背景にはPDD傾向もあると考えられますが、不安感の強さと抑うつ感から現在は注意が配れなくなっていることもあるとも考えられます。PDDがベースにあり、苛められ体験・両親との関係不調等が重なって、何らかの外傷的な体験と過労をきっかけに、適応障害が顕著になったものと推察されます。

希死念慮や投げやりな気持ちと、何とかしたいと言う気持ちがせめぎ合っており、ご本人の苦痛は非常に深いものと考えられます。

報告書のなかに、自己主張が出来ないという点が何度か出てきます。これは「心理検査まとめ」のなかで推察されている外傷的な体験が強い影響を与えていると自己分析しています。社会人になってからは自己主張が強すぎるほどのキャラクターだったのですが、 昨年仕事をしている際に強烈な経験をし、うつ病で1年半ほど伏せっていました。ようやく回復してきたところで心理検査を受けた為、外傷的な体験の影響が強く残っており、自己主張が出来なくなっているものだと思います

これで報告書の各評価項目を抽出し、ポジティブ/ネガティブの分類が出来ましたので、今度は、ポジティブな部分をいかに活かし、ネガティブな部分をいかに補うかの概略を考えたいと思います。

その次に、各評価項目について、次のような対応項目を作って、傾向と対策の理解を深めたいと思います。

  • 意識している/していない
  • 先天的/後天的(生育環境と学習によるもの)/一時的(二次障害によるもの)
  • 今までの対処
  • 望ましいと思われる対処
  • 重要度
  • 難易度

アスペルガー症候群の確定診断と医師の所見

今日は成人発達障害の専門外来で確定診断を受けてきました。
診断は「アスペルガー症候群、但し軽度」とのことです。

いくつかの心理テストを受けましたが、そのうち主にWAIS-IIIの結果(全IQ=130,言語性IQ=140,動作性IQ=113,discrepancy=27↑)が、診断に影響を与えている様子でした。医師の言葉を借りると、次のようになります。

知的能力を示す言語性IQが高い一方で、作業能力を示す動作性IQが低いため、自分が頭で出来ると思っているほど、作業が出来ず、理想(過度の目標)と現実のギャップがストレスとなりやすい。
しかし、動作性IQも平均以上を示しており、仕事のうえでは問題にはならないだろう。また、ソーシャルスキルも年齢と共に積み重ねられ高くなっており、アスペルガー症候群としても軽度である。
現在の精神疾患の症状は、1)過度の目標と現実のギャップによるストレス、2)心的外傷、3)過労から来ていると推察される。
対処として、薬物療法を継続しつつ、まずは過度の目標を普通のレベルに下げるところから始めるとよいだろう。

私は10年来心療内科や精神科に通院していましたが、現在の専門外来に転院してから、薬物療法の効果が目に見えて出てきました。過度の目標を下げる事も自らを振り返って納得の行く指示でした。今後も医師の指示に従いたいと思います。

確定診断とともに頂いた心理検査結果の報告書も示唆に富むものでしたので、これらについても分析して、医師の指示を仰ぎながら少しずつ回復・改善していきたいと思います。

はじめに - アスペルガー症候群の先輩たちへの謝辞

このブログでは、アスペルガー症候群の確定診断を受けているIT技術者(私:ふくろう)の行動特性(仕様)について分析し、その特性への対処方法を(仕様書のつもりで)記録して行きます。

私個人の為の記録ではありますが、ブログとして公開することで同じ悩みを持たれる方の参考になれば幸いです。

また、私がブログとして公開しようと思った契機は、やはりアスペルガーで技術者として仕事をされている方々のサイトが私にとって助けになった為です。この場を借りて次のサイト作成者様に御礼申し上げます。