2011年11月29日火曜日

対人関係で悩んで鬱になりかけたときの応急措置フロー

昨日、ツイッターで行き違いがあり、先方からリムーブ&ブロックされ、とても悩みました。私はこういうとき鬱に沈み込みがちなのですが、いくつか応急措置を工夫をして沈まずにすみました。

私を含めて対人関係に悩みがちな人にはちょっとしたTipsになるかもしれませんので、やってみたことをブログに書いてみます。


手順
  1. とりあえず、頓服
  2. 自分と先方の発言を冷静に見直し、反省する
  3. その場から離れて、拘りを抑える
  4. 自分宛に前向きな対処のメールを送って、善処策を立てる
  5. しばらく他のことをして、意識をそらす
  6. 自分宛に送ったメールを読んで、自分を後押しする
  7. 妻に話して、客観的な意見を聞く
  8. 日記に書いて、学びを得る

以下、長くなりますが、実例を通してご説明します。


1.とりあえず、頓服
これだけで落ち着くものではないですが、とりあえず。


2.自分と先方の発言を冷静に見直し、反省する

先方のツイート(特定できる箇所は一部省略しています)
 今日の日経新聞では、スティーブ・ジョブズ氏のような起業家を養成するビジネススクールを特集している。多くの発達障害の専門医は単刀直入に、彼をアスペルガー症候群であって、周囲の人は、何となくその才能を開花させたと理解していると。
となれば、このアスペルカーの特色とその生かし方をビジネススクールで教えるべきだろうと思う。この発達障害をもつ人の脳は、人類が狩猟採集文明の時に、天才的なハンターとして形作られた。つまり、一定の獲物を決めたら徹底的にそれを追求する。
周りの人の意見を無視し、時には罵倒してまで目的の獲物を追及する(過剰集中、つまり過集中)。そして、終了したら、ジャングルの中で自分が狙われていないかキョロキョロする。誰が何かを話しかけても、一点に気持ちが集中しない。つまり、注意欠陥である。
有難うございます。私もそれがいいたいんです。 @○○ 私は一人一人違うのに画一化していく在り方の限界を感じる。相手をわかる感性があれば障害は障害にならない。個が活き皆が生きれる世の中は感受性を養っていくことで実現の道が開かれる。
私のツイート
まともな専門医はそんな簡単にアスペルガーの診断出しませんよ
個人差はありますがアスペルガーは、その感性(脳の機能)の障害を特徴としています。この機会にご理解のほどよろしくお願いいたします。
先方のツイート(特定できる箇所は一部省略しています)
「発達障害を外部の人たちに理解してもらうためにはわかりやすく発信しよう」と意見の一致を持っています
もちろん、「本人に会って診断してみないとわからない」という前提ですが、仲間内でそんな話題を出しています。いうまでもなく、このようなことは身近な人たちに対しては出してはいけないとも思いますが。@clayowl さんとは今後、いろいろと意見を交換できそうです。
ここまでの先方のツイートやここででフォローして頂いたことから、これまでの私のツイートには問題がないようです。(ここまでの私のツイートのほうが煽っているように感じるのですが)

私のツイート
ご返信ありがとうございます。私もわかりやすさは大切だと思います。但し、一見わかりやすい表現は、時に大切なことが抜け落ちる事や、別の意味に受け取られる事があるように感じています。
今回のケースでは、ジョブズという著名人を例に多様性への配慮を訴える言葉であったと、後からお話し頂いた文脈から解釈しました。
しかし、ジョブズがアスペルガーという事実が明らかでないこと、アスペルガーの多くは彼のような特別な能力を備えていないという事実が抜け落ちている点が問題かと思います。
例えば、ジョブズという特異な例を用いているため、多様性への配慮よりも天才性の発掘という趣旨が強調され、大半の支援ニーズとは異なった点が際立ってしまっています。
仮に、ビジネススクールでジョブズのような人材を活かす方法を教えたとしても、大半のアスペルガーにとっては、むしろ有害なものとなるでしょう。それは多様性のごく一部への配慮でしかなく、その一部を持たない人も多いからです。
実際、私はその有害な出来事に直面したことがあります。偶然ですが、それはビジネススクールの社会起業教育ブームの弊害とも言えるものでした。
わかりやすい言葉は、人の心を動かす力を持ちます。それは他人だけではなく、自分自身をも思わぬ方向に動かしていきます。それだけに、その言葉の使い方には慎重さが求められるかと思います。
ブログと当事者会のご紹介ありがとうございます。また意見交換をさせてください(^^)
ここでリムーブ&ブロックされましたので上掲ツイートに問題があるようです。
「ビジネススクールの社会起業教育ブームの弊害」という言葉は、ビジネススクールを揶揄しているものですので、関係者でしたら眉をひそめるかもしれません(実は私も関係者ですが)。他は異なる見解というレベルと考えられます。
そして、これから私の自罰的混乱が暫く続きます。


ブロックされた状態でこのツイートをご覧になれるかわかりませんが、感情を害されたことがありましたら、お教え頂ければ幸いです。また本日午前の意見交換をご覧になった方で他に感情を害された方がいらっしゃいましたら、理由をお教え頂けると助かります。
私の感覚って歪んでいるのかな。。。トラウマがある所だから余計に変な拘りが出たのかな。反省しよう。
10分くらい悩んで惚けてしまった。。。先方の考え方も尊重したうえで誠実に意見を伝えたつもりなのだけど、確かに自分が拘っている箇所に攻撃性が出ているな。。。不快な思いをさせて申し訳ない事をしてしまった。
この時点で「発言したとたんに不安にかられて自罰的行動を取る」と臨床心理士に指摘されたことを思い出し、次のステップに進みました。


3.その場から離れて、拘りを抑える

気分転換に眼の調子が悪かったので市街の眼科に行きました。それでも頭のなかで自責の念がぐるぐる回るので、次のステップを試みました。


4.自分宛に前向きな対処のメールを送って、善処策を立てる

自分宛に「気にするな」という趣旨のメールを送信しました。これは以前TV番組で物事を断るのが苦手な人は自分宛に「無理するな、断れ」という趣旨のメールを送って、時間をおいて読み返すと他人からの言葉のように錯覚し、安心感をえて断りやすくなる。という内容を応用したものです。


メールの内容は以下のとおりです。

 ちょっと感情的で辛辣になったのは確かだけど、そこで止まったら成長も止まる。同じ失敗を繰り返さないと心に決めたら、あとは気にするな。
相手には悪いけど、ここで自罰的な行動を取らないようにする練習の機会と思え。それと同じような議論をして大丈夫だった人もいたことを思い出せ。

今回の学び。
人の感じ方は様々
自分の感情的バイアスを理解して行動する
人の感情を損ねるモノの言い方はしない

そして、これは練習。自罰的行動を取らない。そういう時は気分転換をする。この練習は今回のようなコスト無しでは出来ない。有難い機会と思って練習しよう。
バスの中でポチポチとiPhoneで打って自分宛に送信しました。


5.しばらく他のことをして、意識をそらす

眼科の診察を受け、それからドトールでJavaの勉強を1時間ほど集中してやっていました。集中したせいか、自責の念はすでに薄らいでいました(気分を害した先方には申し訳ないですが)。




6.自分宛に送ったメールを読んで、自分を後押しする

ドトールで先に送信したメールを読みました。なるほど、相手には申し訳ないけれど今回は勉強させて貰おうという思いと、今後もこの方法を使っていくために手順をブログに書こうかなと思い始めました。それからブックオフで軽い読み物を何冊か買って、好きな音楽のCDをTSUTAYAで借りて帰宅しました。



 7.妻に話して、客観的な意見を聞く

子供が「今日こんなことがあったよー」というような調子で妻に出来事を話しました。妻は私のトラウマ(上掲私のツイートの弊害といっていること)を知っているので、「人それぞれ考え方は違うから悪いわけではないけど、もうそういう人とは付き合わない方がいいよ。あと以前はこんなことに悩まなかったよ。やっぱり自信を無くしているんじゃない?」という返事でした。
この時点で心のわだかまりはほとんど無くなっています。あとは学びですね。



8.日記に書いて、学びを得る

学びを得るために一日を振り返り日記に書きました。日記の抜粋はこんな感じです。
※私の日記は認知のゆがみを訂正するために「よかったこと」「わるかったこと」をそれぞれ同数書いています。

【総評】
ツイッター上で発達障害の「わかりやすい表現」について意見交換をしていたところ、相手の方の表現の仕方が私のトラウマに重なったため、「わかりやすい表現は大切だが、使い方を誤ると思わぬ方向に行き、多くの人を傷つけることもある」という趣旨の意見を告げたところ、相手を怒らせてしまい、リムーブのうえアカウントをブロックされる。それに傷つき鬱に陥るかけるが、意識的に気分転換をはかって乗り切る。また、何より老婆に話しをして味方についてくれたのが嬉しかった。
その他、研究やOCJP学習は順調に進んでいる。研究は表だった進捗は乏しいが、分析フレームがかたまったので、これから速度をあげられるだろう。

【今日よかったことは?】
・苦手な対人関係の問題に直面しても鬱に陥らなかった。
・トラウマに対して比較的冷静に対処できた
・研究、学習ともに順調に進んでいる

【今日わるかったことは?】
・相手の感情や背景を配慮しない事をツイートし、相手の感情を傷つけた
・対人関係に悩み、1時間ほど時間を無為に過ごした
・運動量が少なく運動不足の状態が続いている

【明日はどんな日にしたい?】
朝、気分転換と運動不足解消のため長めにウォーキングを楽しみたい。今日借りてきたCDを聴きながら歩こう。研究、学習、開発をバランスよく目標値まで実施する。日付が変わる前には就寝したい。

こんな感じに対処して、気持ちの良い翌日を迎えています。

2011年11月15日火曜日

パワハラ等の労務問題への対処方法


アスペルガーなどの軽度発達障害を抱えて仕事をしていると、パワハラ等の労務問題に直面することもあるかと思います。そうした時の対処方法について調べることがありましたので、ケース別に対処方法を記録しておきます。なお対処は、労働保険に加入した社員であることと、2011年11月時点の規制や補償を前提としています。


ケース別の対処方法

1.過剰労働の強要や障害による差別などパワハラがあった場合
管轄の労働基準監督署に相談します。訴えが妥当であれば、労働基準監督署から事業所に指導が行われます。
なお、後日証拠(エビデンス)として使用することもあるので、労務記録は個人的に保存しておきます。


2.心身の不調で就業が困難となった場合
たとえ会社から解雇勧告があっても休職とします。休職期間中は会社側に特段の補償制度がない場合でも、平均給与の60%が半年間傷病手当金として支給されます。執拗に解雇を強要される場合は、労働基準監督署に相談します(労働法上、解雇できません)。

# ここで労災認定が得られるなら得ても良いかもしれません。


3.就業上の理由で精神疾患となり、離職・休業に至った場合
労働基準監督署や公共の労務相談窓口などで労災認定の相談をします。精神疾患の既往歴がない場合は労災認定が行われる事があります。労災認定が行われると休業期間の給与80%、医療費が補償されます。
但し、現在の認定基準(平成21年4月改訂版)では、就業上の理由となる出来事の前に精神疾患に罹患している場合、既往症の憎悪として認定は難しくなります。
例えば、精神障害者手帳を保有しており、障害者雇用された環境下では、明らかな過剰労働(例:月400時間で半年労働等)が立証できたとしても、労災認定は厳しくなります。
但し、年々認定基準は緩和傾向にあり、今後は認定を受けやすくなるかもしれません。
なお、労災の休業補償には2年間の時効期限があります。


4.パワハラで離職・休業に至った場合
「1」の続きになりますが、給与や残業代未払がある場合は、エビデンスを添えて会社に請求書を送ります。その際、回答期限は1週間程度とし、簡易書留で送付します。その返答を受けて労働基準監督署に相談をします。
精神疾患で離職後休業を余儀なくされた場合は、「3」のように対処します。なお、パワハラの場合は民事訴訟を起こす事もできますが、ある弁護士の話では勝訴は難しいようです。例えば「バカ、給料泥棒」などと叱責を受けたとしても勝つのは難しいとのことでした。
なお時効は、賃金未払は2年、不法行為(パワハラの民事)は3年です。


まとめ

離職後に補償を求めた場合、時効期限に負われながら自分のトラウマに立ち向かうことになります。しかし残念なことですが、労災認定や民事の勝訴は難しく、割に合わない印象を受けます。

そのため現時点では、運悪く労務問題が発生した場合は、自分の傷が深くなる前に対処(貰うものは貰う、休むものは休む)したうえで環境が改善されないならば、早々に別部署に移るか転職するのが良いのかなと感じています。



追記:
調べた範囲では被害者がだいぶ不利なようですので、よい情報があればお教え下さい。